江戸のフードファイト

日本橋魚市繁栄図|歌川国安
Utagawa Kuniyasu (歌川 国安), Public domain, ウィキメディア・コモンズ経由で

江戸時代にもフードファイトのイベントが盛んに行われていたようです。
たとえば、文化14年(1817年)に両国柳橋の料理茶屋「万八楼」で大酒と大食いのイベントが行われています。
酒組の優勝は芝口(新橋一丁目)の鯛屋利兵衛30歳で、3升入りの杯で6杯半、灼35リットルを飲み干しました。

菓子組の優勝は、神田の丸屋勘右衛門55歳で、饅頭50個、薄皮もち30個、
羊羹7本を19杯のお茶とともに食べたとのことです。

飯組の優勝は、三河島の41歳三右衛門で、68杯をたいらげたそうです。
又、浅草の和泉屋吉米兵衛は73歳の高齢にもかかわらず50杯を食べたとのことです。
当時の平均寿命から考えると驚異的ですね。

そして蕎麦組は、池之橋仲町の山口屋吉兵衛38歳が、63杯で優勝、新吉原の桐屋五左衛門42才が50杯で2位だったということです。

出典:中江 克巳「お江戸の意外な生活事情」PHP文庫